ときさんブログ

ヘルニアン・ラプソディ

リモート勤務な会社で情報共有ツール(Qiita:Team)導入までにやったこと

背景

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elevenninesに入社した3年前。社員全員リモートで物理的に離れて作業している中、Slackこそ利用されていたものの、情報共有がまったくありませんでした。この物語はそんな平凡なインフラエンジニアがQiita:Teamなどを通じて社内に情報共有を布教していく物語です。

課題

導入するからにはなんらかの課題解決のためにならないといけないのですが、課題だらけでした。

  • ステータス系
    • 社員のスケジュールが共有されていない
    • コミットが見えない
  • ドキュメント系
    • 仕様書等のドキュメントが各自バラバラにおいてある
  • その他
    • ナレッジが共有されていない

これらの課題があると、まず業務レベルで差し支えるだろうなと思いました。

とにかくSlackに集める

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どんなツールを使おうが最終的にSlackしか見てくれないので導入するツールはWebhook等でSlackに通知させることが必須条件となります。例えば、隔週で行うミーティングをGoogleカレンダーで招待してはいるのですが、誰もGoogleカレンダーを見ていないなどの理由でDev夫人を作ったりしていました。

情報共有する目的の言語化

Context logo

これが一番苦労しました。情報共有しない人は、情報共有する人と比べるとコンテクストレベル?に差があり、なかなか伝わらないというケースが多発しました。かなり詳細で具体的な例を交えて説明していました。(これが良くなかったという説もある)例えば…

スケジュール共有されていれば…

  • いつ誰が何をしてるかわかるから、その人とミーティングしたりお願い事を頼んだりしやすいよね
  • 複数人でミーティングするときに毎回誰かが全員に一人ずつスケジュールの確認をしてあれやこれや…調整さんかな…みたいな無駄なコストかからずに済むよね

みたいに1つずつ落とし込んでいくという地味な作業を行いました。

ツール導入の検討

具体的に導入候補のツールを2つに絞りました。Qiita:Teamとesaでした。これらを同時にトライアルしてみんなに使ってもらって決めよう。ということを2回やりました。なぜ2回も?と思うかもしれませんが、まず「とりあえず使ってもらう」ということのコストを僕はあまり理解しておらず、SNSネイティヴな人なら

記念真紀子

みたいな投稿が次から次へとフィードに流れるだろうと思いこんでいたのですが、大きな誤算でした。使ってくれたのは自分が既に巻き込んでいたCEOだけでした。ちゃんと事前に情報共有していればこんなことにならなかったのでは?という話もあるとは思いますけど、そもそも情報共有できていないので

情報共有ツールを導入したいからこんなのトライアルしてるからみんな使ってみてどっちがいいか教えて欲しい!

とSlackで発言してもそもそも情報共有する人たちじゃないので普通にスルーしちゃっていたんですね。そういう意味で情報共有事始めに二度手間は付き物なのだなということを学ばせていただきました。串カツ屋のタレの二度漬け禁止みたいにしたかったのですが、世の中そう甘くはないのですね。

ツール導入の検討に決済者の巻き込みは必須

当社の場合、自分が直接CEOを巻き込みました。直接ではないにせよ、間接的に決済者を巻き込むくらいまではやったほうが良いと思います。ちなみにこれができずに情報共有ツールを内製した(そしてプロダクトになった)というケースがesaであったり、プリザンターだったりするんだよ、みたいな話は別途詳しい方に聞いてみてくださいな。

ツールの評価

当社で検討するにあたり重視したことは1つだけでした。それは「書きやすいか」です。自分はQiita:Teamでもesaでもどっちでもよかったのですが、唯一のテスターだったCEOが

Qiita:Teamの方が書きやすい

ということになったのでQiita:Teamに決まりました。

Markdownの布教

それまでは各自なんらかの資料を作るにあたり、ExcelだったりPowerpointがSlackにアップロードされていました。後で追えれば良いですがほぼフィードから探せなくなることは間違いありませんでした。できればQiita:Team導入前に布教を済ませておきたかったのですが、現実はそう甘くなく、結果的にQiita:Team内にこんな投稿をして布教に勤しむみたいなことをやっておりました。 f:id:akulog:20170419114412p:plain

上記記事だけではなく、実際に顔を合わせて説明したりしました。そうすることでだんだんと

① ○○さんと打ち合わせ
② △△さんに☓☓について確認する

みたいな文書が

1. ○○さんと打ち合わせ
2. △△さんに☓☓について確認する

みたいに徐々に変わっていきました。(日々、自分が修正して編集リクエストを出したりして)また、クッソ長ったらしかった投稿がだんだんと短くなっていったり、社員のブレインストーミング力を助長して行き、その効果をじわりじわりと実践しながら体験していくことで理解を深めて行きました。

最終的に

オウンドメディアのWordPressの投稿もMarkdownでできないんですか?

というところまで持ってくることができました。

情報共有ツール導入後の世界

Team

働きながらの気付きや、みなに知らせたいことなどをQiita:Teamに書いてもらう。というところを定着させるという意味ではひとまず導入に成功はしたのだろうか?というところです。その他にもTrello、Github、G Suiteなどのツールの利用も進み、何に関しても導入のハードルがかなり下がってきたとも思います。相変わらず目新しいツールとかがんがんトライアルしてみんな使ってみて!みたいなのに対する反応はごく一部を覗いて薄いですが、そこはある程度は個性として受け止めたいと思っています。

情報共有することの根底

日々、会社で仕事をすることでどう思っているか?どんな課題があって、これを解決したらもっと会社が良くなるんじゃないか?これを解決するプロダクトを作ったら世界が良くなるんじゃないか?とかその小さい大きいはあるとは思いますが、情報共有してほしいと思う側の想いは結構単純で、

あなたが何を思って、どんなことを考えて仕事をしているのか知りたい

ということだと思っています。その想いを同じ仲間(社員)として共有することでもしかしたら過去に同じ課題を持っていて解決するためのナレッジを持っている人が社内にいるかもしれない。仲間から助言をもらい、あなたは長年抱えていた課題を解決してより成長できるかもしれない。ただし、人によっては自身の課題を自身で解決したいと思っている人は結構多くて、そんな想いをそう簡単に共有してくれないことが多いです。自分は情報共有しない人の心理はそこにあるのではないか?という結論に最近たどり着きました。そういった人に対しても無理やり聞き出そうとはしないで、見守るという選択肢もあるのではないかと思います(血圧は上がるけど)。

そんなことを3年間していたらCTOになれました

そんじゃまた。

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